2025年7月7日から7月9日までシンガポールで開催される25th International Conference on Computational Science(ICCS 2025)に論文が採択されました.論文採択率約30-50%,COREランクAであるICCSは計算科学分野におけるトップ国際会議です.
ICCS 2025で採択された論文の詳細は下記のとおりです.
(論文タイトル)Comparative Analysis of Black-Box Optimization Methods for Weather Intervention Design
(著者)Yuta Higuchi, Rikuto Nagai, Atsushi Okazaki, Masaki Ogura and Naoki Wakamiya
(概要)気候変動による気象災害の脅威が高まるなか気象制御の研究が注目を集めています。最適なタイミング・場所・強度で介入し、災害リスクを低減することが必要ですが、気象現象の大規模性と複雑性のため最適化は容易ではありません。特に勾配情報の取得の難しさと、数値予測モデル(NWP)の膨大な計算コストが大きな課題となります。本研究では、勾配を必要としないブラックボックス最適化を用いた気象介入の設計手法を提案し、一度だけの初期値介入とモデル予測制御に基づく逐次的介入の両シナリオで検証しました。四種の代表的なブラックボックス最適化手法を比較した結果、高次元空間においてベイズ最適化が特に高い制御効果を示し、気象介入の計算手法として有効であることが示唆されました。